
Boundary (2025 - )
都会で生活していると、僕はどうやら物事の境界線というものに関心があり、それは世界が比喩的にも単色ではなく、相対的な色彩の組み合わせによって関係性が成り立っているからに他ならない。
ガラスでやってみたいアイディアも、近ごろはいつもその泉から湧き上がる。しかし自然(ここで言う自然とはエレメントや素材に近い属性をさし、あえて対比として人間とは切り離す)に目や意識を向けてみると、境界線などあたかも存在しないことに気づく。そして人間は大自然を前にして、そのときはじめて「自分も自然なのだと」悟るのだ。
機能としての境界線が都市生活の人間にも必要だとしたら、オブジェや容器、平面にも素材を駆使して境界/非境界というコンセプトがどうにか宿り得るのではないか、朝食の目玉焼きをフライパンいっぱいに作りながら、ふと考えが頭によぎった。










